人は石垣、人は城の前に“人は宝(財)”です。貴殿が求職者なら迷わず貴社に応募しますか?
昨夜の大河ドラマ『おんな城主直虎』を見た方なら既知でしょう。私は、個人的趣味なだけではなく、人材登用としても戦国大名ものは好きです。
劇中に徳川家康は、私は武田信玄のような戦上手でもなければ、織田信長のような天賦の才もない。故に、家臣は宝なのだと言った。
それを評して、井伊直虎は、徳川家康は非凡なる凡と言った。
非凡とは積み上げるべき当たり前を積み上げて成される。
当時の家康の周囲には、風林火山を軍旗に掲げた戦国一の騎馬隊と言われた武田信玄、自らを軍神の毘沙門天の化身と言い、戦国無敗を誇った上杉謙信、圧倒的なカリスマ力で下克上の代名詞となった織田信長、関八州の覇者の北条家がいた。
それ以外にも、吉川と小早川という軍師を従える中国の覇者毛利とか、後には、人誑しの天下人、豊臣秀吉もいた。
しかし、最後に天下を平定し260年に亘る泰平の世を築いたのは、自らを凡人と称した徳川家康でした。
家康に比べたら他の有力大名はどこかしら自らの才能に溺れていた点があったのでしょう。故に、戦国の覇者たる資格を持ちながらも覇を唱えられなかった。
逆に、周りを活かすことに尽力した徳川家康が征夷大将軍になれた。
秀吉が征夷大将軍になれなかったのは、血筋が源氏(武士の正統血統)ではないから頑として足利が認めなかったとも言われるが。
あの織田信長でさえ実際は天皇陛下には頭が上がらなかったくらい血筋は大きな意味を持つ時代。
話が逸れましたが、私が言いたいのは、人は石垣、人は城と言う前に人を財と見做し、人材投資をして適材適所で活用されよということです。
近年の企業経営は余裕の無さから人材を使い潰す=消費することばかり考えている。
しかし、名も無き中小企業が大企業に対抗するには人材投資してイノベーションを起こし続けるしかないのである。
徳川家康だって1570年代は、一中小企業の社長レベルの大名に過ぎなかったのです。
それが、1600年には400万石の直轄地を持つ大御所様となられた。
この社長の下で働きたいと思わせられる社長でしょうか?あなたは。
貴殿が求職者なら、迷わず貴社に応募しますか?
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